お頭は、ほんとうはいいひとなのに (22話) | COOP WEB PROJECT

お頭は、ほんとうはいいひとなのに (22話)

どどどっ、どどどどっ。
お頭や漁師たちがのったぎょせんは、
おれがうみのたいしょうだといわんばかりに、
いばった音をひびかせ、沖へとでてゆきました。
そのようすをみていたしょうねんが、
くやしさをにじませます。
「やつらはきまりをやぶってかせいだお金で、
あんなにりっぱなぎょせんにのっているんだ。
そしてうんどうじょうほどもある網をつかって、
ごっそりのこらず
さかなをさらってしまうんだよ」
しょうねんはうなだれながらも、
もうがまんがなりません。

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